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当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。

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アナフィラキシー

・迷走神経反射との鑑別

失神・腹部症状でアナフィラキシーと迷走神経反射は鑑別が難しいときがある.

迷走神経反射では顔面蒼白で,他の皮膚症状,呼吸器症状はない.徐脈気味になる.臥位で回復する

アナフィラキシーでは顔面紅潮で頻脈傾向

(World Allergy Organ J. 2011 ;4:13-37.UpToDate>Differential diagnosis of anaphylaxis in adults and children.2020年11月閲覧)

恐ろしいプレゼン18カ条

<破滅的な恐ろしいプレゼン18カ条>
ひどいプレゼンをするための18カ条です.海外サイトにあったものを紹介します.
意外とやりがちなものもランクインしているので,ここでもう一度我が身を振り返る意味でチェックしてもらえたらと思います.

腸球菌菌血症の治療

単一の血液培養で腸球菌が検出された状況では,敗血症の臨床的証拠がない場合や,多菌種感染症でより毒性の高い微生物を狙った抗菌薬治療で改善している患者の場合には,腸球菌菌血症に対する治療は延期してもよい.(Rev Infect Dis.1989;11:74. Rev Infect Dis.1991;13:600.)

血管内カテーテルが菌血症の原因である可能性が高い状況では,カテーテルの除去だけで感染を治すことができる.ただし,発熱がある場合は,腸球菌の検出後,追加の血液培養を行い結果を待つ間,経験的に抗菌薬投与を開始する必要がある.このような治療は,症状が軽快し弁の異常が見られない(IE所見がない)場合,通常5〜7日後に中止できる.
E.facalis以外の腸球菌性細菌血症のほとんどの症例は心内膜炎とは関連しない.E.facalis菌血症の患者における心内膜炎の相対リスクは高いが,それでも比較的低い.(Infection.2004;32:72.)

ダンサーに学ぶプレゼン法

プレゼンのジェスチャーって,意識しないと難しいですよね.
本を見てテクニックのことは色々書いていますが,テクニック以前に重要なこともあると思います.
ダンスやミュージカル,歌手などを見ていて「これってプレゼンに生かせるのでは?」と思える部分があったので,今回は周りのダンサー,ミュージカル好き,歌手に「かっこいいとは何か?」をインタビューし,そこでの共通点をどうプレゼンに生かすかを考えてみました.

鼠径部痛

■鼠径部痛の鑑別は

・股関節内病変:外傷,炎症,感染,腫瘍

・股関節外病変:恥骨病変(恥骨結合炎など),仙腸関節病変,腰椎病変からの神経根症状,腸骨鼠径神経/閉鎖神経の絞扼,筋腱症

・筋骨格系以外:腹部・骨盤内病変(特に泌尿生殖器)
(UpToDate>Approach to hip and groin pain in the athlete and active adult. 2020/9月閲覧)

検証バイアス

抄読会で読んだ末梢動脈疾患に対するABIの検査性能を検討した診断研究では,ABIが基準値だった場合には動脈造影が行われていませんでした.こうなるとABIで偽陰性の人がいなくなってしまうので検査性能は過大に評価されます.

こういうのを検証バイアスといいます.

検証バイアスについてまとめてみました.

化膿性関節炎に対する関節液の診断特性

・白血球数(WBC)>50000/ μLで化膿性関節炎を示唆するが,結晶性関節炎を除外することはできない.多核球分画> 90%は敗血症性関節炎の可能性の増加と関連している可能性がある.
・グラム染色は成人症例の約50%〜67%で陽性.グラム染色陰性は敗血症性関節炎を除外しない.
・関節液培養はグラム染色との組み合わせにより患者の67%で原因菌を特定しうる.非淋菌感染症の患者の90%,淋菌感染症の患者の25%〜70%,結核菌感染患者の80%で関節液培養は陽性になる.
Lancet. 2010;375:846.

 

白血球数<25000  LR 0.32 (95% CI 0.23-0.43)
白血球数≧25000  LR 2.9 (95% CI 2.5-3.4)
白血球数>50000  LR 7.7 (95% CI 5.7-11.0)
白血球数>100000  LR 28.0 (95% CI, 12.0-66.0)
多核球分画>90% LR 3.4 (95% CI 2.8-4.2)
多核球分画<90% LR 0.34 (95% CI 0.25-0.47)
JAMA. 2007;297:1478.

成長ホルモン欠乏症

■成人では単独欠損は極めてレア

■症状は易疲労感、スタミナ低下、集中力低下、気力低下、うつ状態、性欲低下などの不定愁訴的な感じ
・身体所見として皮膚の乾燥と菲薄化、体毛の柔軟化、体脂肪(内臓脂肪)の増加、ウェスト/ヒップ比の増加、除脂肪体重の低下、骨量の低下、筋力低下などがある(難病情報センター>下垂体前葉機能低下症)

■検査の適応

・視床下部,下垂体の器質的疾患

・視床下部,下垂体の術後,放射線照射後

・頭部外傷後

・他の下垂体ホルモン異常合併

・小児期の成長ホルモン欠乏症の既往

(J Clin Endocrinol Metab. 2011 ;96:1587-609,UpToDate>Growth hormone deficiency in adults 2020/9月閲覧)

 

原発性アルドステロン症

・ACEI,ARBなどを内服中のレニン活性が1ng/ml/hour未満だと,原発性アルドステロン症を強く示唆する(UpToDate>Diagnosis of primary aldosteronism. 2020/9月閲覧)

腎盂腎炎

・カテーテル関連尿路感染症はLVFX250mg/dの予防投与で減る傾向だがプラセボと比べ有意差なかった(New Microbiol 2012;35:191)

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