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私たちの診療Tips
当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。
seeding(種まき)試験
seeding(種まき)試験ってご存知ですか?
これは承認審査中,または承認後の薬物処方を促進するために製薬企業が企画する臨床試験で,科学的な疑問に答えているように見せかけて主にマーケティング目的で行われるものです.販売促進用臨床試験とも言えます.
学術的な意味合いよりも,インフルエンサーを研究に主導者として参加させることで,その人や同僚,後輩にその検討薬剤を知ってもらい,研究に携わったことで愛着がわいたその薬剤を処方してもらおうという研究です.
今回はseeding試験の特徴や害,見分けるヒントなどをご紹介します.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 seeding試験
- 2021.07.04
ネットワーク・メタアナリシス
ARBの中でどれが一番いいんだ?などの疑問ってありますよね.
同クラス内の薬剤は直接対決した研究は少なく,結局どれがいいんだ!となることはよくあります.
その疑問に答えてくれるのが今回紹介するネットワークメタアナリシスです.
通常のメタアナリシスの直接比較に加えて,間接比較を入れることで,同クラス内の効果の順位付けをつけたります.
ただ,もちろん魔法ではないので,批判的吟味の必要があり,今回はそれを紹介します.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 ネットワークメタアナリシス
- 2021.02.19
検証バイアス
抄読会で読んだ末梢動脈疾患に対するABIの検査性能を検討した診断研究では,ABIが基準値だった場合には動脈造影が行われていませんでした.こうなるとABIで偽陰性の人がいなくなってしまうので検査性能は過大に評価されます.
こういうのを検証バイアスといいます.
検証バイアスについてまとめてみました.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 検証バイアス
- 2020.09.14
EBMerはいつ原著論文を読むのか?
- 1.EBM F_STEP2 情報検索 G_STEP3 批判的吟味 どんなときに原著論文を読むか どんなときに原著論文を読むか?
- 2020.08.21
非劣性試験
なかなかハードルが高いわりによく目にする「非劣性試験」について,概念と批判的吟味のポイントをまとめてみました.
通常のRCTとの違いは
・p値が有意水準を下回ると「劣っていない」(通常のRCTは有意水準を下回ると2つの集団に「違いがある」)
・2群の違いがあるというラインが,「このくらいの劣りな許容できるかな」というラインにズレる
だと思います.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 非劣性試験
- 2020.08.12
脱落者の扱い
「結果がわからないような脱落の人ってどうやって解析されているの?」
勉強してみるといろんな方法が編み出されているということがわかりましたので,概念だけ共有します.
今回は手書きです.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 脱落の扱い
- 2020.07.27
交差したカプランマイヤー曲線
RCTやコホートなどの生存曲線(カプランマイヤー曲線)が交差しているときがあります.
そんなときには批判的吟味のポイントになりうるので,その原因について紹介します.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 交差したカプランマイヤー曲線
- 2020.07.13
複合アウトカム
臨床研究の結果で複合アウトカムを見たら,内訳を見よ!
最近の臨床研究はほとんど複合アウトカムなので要チェックです.
プレゼン部的にはインフォグラフィックで作成してみました.
- 1.EBM 4.プレゼン部 E_実例 G_STEP3 批判的吟味 インフォグラフィック 複合アウトカム
- 2020.05.01
PROBE法
マスキングについてのPROBE法を勉強しました.
アウトカム評価者のみマスキングするものですが,これを見たらアウトカムがソフトエンドポイントなのかハードエンドポイントなのかが重要です.
そのあたりをまとめましたので紹介します.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 PROBE法
- 2020.04.23
サブグループ解析
「サブグループ解析では高齢者に効果が認められました!」
・・・・こんな説明をMRさんからよく聞きます.
グラフも合わせて見せられると説得力を感じてしまうのですが,実はそこには落とし穴がある場合があります.
今回はサブグループ解析のポイントを批判的吟味のポイントとあわせて紹介します.
- 1.EBM 4.プレゼン部 E_実例 G_STEP3 批判的吟味 サブグループ解析
- 2020.04.14
- EBMを実践したい方
- 「患者全体を診る」診療医師を目指している方
- 総合診療科が確立している体制の上で医師として活躍したい方
- 病院総合診療医を目指している方
- 家庭医として地域で活躍したい方
- 離島やへき地の診療所で活躍したい方