TOP私たちの診療Tips
私たちの診療Tips
当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。
批判的吟味の実践的ポイント
2024年にプライマリ・ケア連合学会学術大会で発表した実践的な批判的吟味のざっくりとしたポイントを紹介します
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 批判的吟味の実践的なポイント
- 2024.10.21
EBMができると思わせる6つの
実診療で「・・・・こいつEBMの手練れだな」と思わせる6つのセリフを紹介します.
けっこう大事なEBMのポイントだったりします.
- 1.EBM A_総論 EBMができると思わせる6つのポイント
- 2024.10.03
印象操作 SPIN
実は医学系研究論文の中にも情報操作や印象操作がされていることがあり,SPINと呼びます.
今回はSPINのパターンと気づくポイントを紹介します.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 印象操作 SPIN
- 2022.12.06
ベイズの定理
EBM的な診断ツールといえばベイズの定理
診断推論ではSystem2に含まれますが,尤度比を知り臨床で優先順位をつけて所見を取ったり,その疾患を示唆する検査が陰性であっても残された可能性がどのくらいかを考える上では非常に有用です.
ベイズの定理を意識すると,診断で用いる指標は感度,特異度の単体ではなく,それが合わさった尤度比を使うことになります.
「どのくらいその病気っぽいの?」「どのくらい否定的なの?」という疑問に対して強い見方になってくれます.
ベイズの定理のおさらいです.
■ベイズの計算チート
事前確率から事後確率の計算ってめんどくさいですけど,尤度比でざっくりどのくらい可能性が上げ下げできるかわかります
試験逐次解析(Trial Sequential Analysis)
メタアナリシスで,「この結果は症例数が足りていないから有意差がないのか?」と思うことってありませんか?
また逆に症例数が足りずにたまたま有意差が出てしまうこともあります.
実際,症例数がOKなのかを判定する解析方法として試験逐次解析(Trial Sequential Analysis)というのがあります.
メタアナリシスなどで試験逐次解析の図が出てきたときには,見方がわかるとモヤモヤが少なくなるかもしれません.
ご参考になれば!
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 試験逐次解析(Trial Sequential Analysis)
- 2022.10.25
買い物で学ぶEBMのステップ
EBMが5つのステップからなる...はぁ覚えなきゃいけないのか....
新しいことを学ぶときって,ワクワクする一方で概念をインストールするのが大変ですよね.
そういうときには,今までやってきたことに例えると理解しやすいと言われています.
今回はEBMの5つのステップを買い物に例えて紹介します.「なんだ,日常生活でやってることじゃん」と感じてもらえると思います.
- 1.EBM A_総論 買い物で考えるEBMステップ
- 2022.07.14
診療ガイドラインの批判的吟味:AGREE2
原著論文の批判的吟味があるのと同様,診療ガイドラインにも良し悪しを確認する方法があるってご存知ですか?
今回紹介するAGREE2は診療ガイドラインが透明性を持って公正に作成されているかをチェックするフレームワークです.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 診療ガイドラインの批判的吟味 AGREE2
- 2022.05.16
アブストラクトの批判的吟味
全文が見られないからアブストラクトだけ見る,興味分野の研究をザッとスクリーニングをかけるためにアブストラクトを見る.
本文を全部吟味するのも大変だから,アブストラクトだけ見る機会も多いですよね.
実はアブストラクトにも吟味のポイントがあります.
今回はRCTのアブストラクトのポイントを紹介します.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 アブストラクトの吟味
- 2022.02.10
観察研究のシステマティックレビュー
治療の効果を見る場合にはRCTがベストだが,
・長期の効果がみたい
・稀な有害事象をみたい
・倫理的にRCTが行えない場合
・そもそもRCTがない
などの場合には,利用可能なエビデンスで臨床問題に対応するという観点で観察研究をSRすることが正当化される.
しかし観察研究の方が,RCTに比べて研究自体がしっかり行われていない(研究計画の不精密さ,アウトカム評価の不明瞭やプロトコール離脱や,倫理委員会が不要,資金不足など)ことが一般的には多く,GRADEでは観察研究から出された結果の確実性は「低い」または「非常に低い」になることが多いため,決定的な結果として捉えない方がよい.
個々の研究の質の評価にはROBINS-Iを勧めるが,ほとんどの研究ではNewCastle Otawaが用いられてしまっている.
バイアスのリスクが高いが場合には,統合しないほうがよい.統合してしまうと結論のように見えてしまい,さらなる探索研究がされづらくなる.またバイアスのリスクが高い研究に関しては統合から除外すべき.
因果関係の解釈の違いからRCTと観察研究を組み合わせて統合すべきではない.
統合の際には,多変量解析で調整済みの数字を組み込む.また統合方法はramdom effect modelを用いる
RCTのMAと観察研究のMAでは基本的には結果に大きな差はないが,差がある場合にはバイアス,PICOの違いで起こることが多い.また異質性はPICOの違いから観察研究で大きくなる傾向がある.
参考文献
Challenges in meta-analyses with observational studies. Evid Based Ment Health. 2020 ;23:83
Including non-randomized studies on intervention effects. Cochrane Training(https://training.cochrane.org/handbook/current/chapter-24)
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 観察研究のシステマティックレビュー
- 2021.10.07
ROC曲線を使う
診断の研究でROC曲線ってありますよね.
抄読会で目にすることもありますが,いまいち整理できておらずどうやって活用するかがわからなかったので,まとめてみました.カットオフ値を考えるときにはバランスがよい点だけでなく,感度特化,特異度特化みたいな考え方をするとROC曲線を見方が変わってくるかもしれません.
- 1.EBM G_STEP3 批判的吟味 ROC曲線
- 2021.07.19
- EBMを実践したい方
- 「患者全体を診る」診療医師を目指している方
- 総合診療科が確立している体制の上で医師として活躍したい方
- 病院総合診療医を目指している方
- 家庭医として地域で活躍したい方
- 離島やへき地の診療所で活躍したい方