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当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。

私たちの診療Tips > 5.疾患別Tips

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気胸

32%以上の虚脱が見られた気胸に対して保存的加療と胸腔ドレーン留置で8週間後の再膨張率に変わりはなかった(保存的加療94.4% vs.胸腔ドレーン98.5%)

(N Engl J Med. 2020;382(5):405)

喫煙

・禁煙した人は喫煙中の人と比べて,5年間以内に心血管イベント(心血管死,脳卒中,心筋梗塞,心不全)がHR 0.61(0.49-0.76)に減った(JAMA. 2019;322(7):642)

帯状疱疹

・痛みなどの神経症状が出てから皮疹が出現するまで,数週間かかることもある(N Engl J Med. 1996;335:32. )

・治療として72時間以内の抗ウィルス薬で皮疹の消退を早めたり,神経痛の期間の短縮が報告されており,72時間以内の投与が勧められているが,72時間以降の投与に関しては臨床試験がないため効くのか効かないのかわからない.

NSAIDsの副作用

・NSAIDsによる小腸・大腸の粘膜障害を見当したRCTではセレコキシブ vs ナプロキセン+PPI vs プラセボの2週間後で16%  vs 55% vs 7%だった(Clin Gastroenterol Hepatol. 2005;3(2):133. )

ベーチェット病

・静脈性の血栓イベントは,動脈系よりも多い.ベーチェット病の静脈血栓症のリスクはコントロール群と比べ14倍(Rheumatology . 2001;40:652. )

心房細動

・心房細動に対するアスピリンの脳梗塞予防効果はプラセボ/未治療と比べ,RRR 19%(95%CI -1.0~35), 1年のARRは一次予防で0.8%,二次予防で 2.5%だった(Ann Intern Med. 2007;146(12):857)

・脳梗塞ハイリスク患者に ILR を装着しても,心房細動は多く発見できたが,抗凝固薬導入による塞
栓症の予防効果までは示されなかった(Lancet. 2021;398:1507-1516. PMID:34469766)

薬剤熱

・比較3原則(比較的徐脈,比較的元気,比較的炎症反応が低い)が特徴と言われているが....
・典型と言われている比較的徐脈の頻度は実は10%程度(Ann Intern Med. 1987;106:728)
・比較的元気と言われているが,重症感を伴う症例もある.
・悪寒戦慄を伴う症例が40%報告(Ann Intern Med. 1987;106:728)
・皮疹は18%(Ann Intern Med. 1987;106:728)

化膿性脊椎炎

・血液培養陽性率は30-78%(Semin Arthritis Rheum.2009;39:10)

副腎不全

■診断
・ACTHは,室温では血液中で不安定であり,血球および血小板の酵素によって切断され測定値が低下する.血液の採取方法と血漿の調製方法と保管方法は,測定されたACTH濃度に著しく影響する可能性がある.一般に,ACTH血液サンプルをEDTAが入った採血管に取り,血漿サンプルの遠心分離分離,凍結まで氷上に保つことを推奨する.

・正常な被験者と副腎障害の患者は,ACTH分泌増加によりストレスに迅速に反応する可能性がある.このため,血液サンプルは留置針またはカテーテルで採取する必要がある.静脈穿刺で2〜3分以上かかるサンプルの測定値が高い場合は注意して解釈する必要がある.同様に,患者が新しい環境に慣れる前の入院後の最初の夜に,睡眠後の値を取得しないことが最善である.
UpToDate>Measurement of ACTH, CRH, and other hypothalamic and pituitary peptides(2020/6閲覧)

 

・重症患者での副腎不全(Critical Illness Related Corticosteroid Insufficiency)
以前に相対的副腎不全と呼ばれていた.ステロイドの需要に共有が追いつかないと発症する.
診断基準は明確なものはないが,コルチゾール34μg/dl以上では可能性は低そう(通常の副腎不全のカットオフは18とされている).最終的には臨床状況とステロイドへの反応で診断する(Shock 2003;19:13),

鉄欠乏性貧血

■診断

・フェリチンのIDAに対する検査性能は

≤ 15 mcg/L→LR 52

15-25 mcg/L→LR 8.8

25-35 mcg/L→LR 2.5

35-45 mcg/L→LR 1.8

45-100 mcg/L→LR 0.5

≥ 100 mcg/L→LR 0.08

 

・鉄飽和度(TSAT)のIDAに対する検査性能は

<5 %→LR 10.5

5-9 %→LR 2.5

10-19 %→LR 0.81

20-29 %→LR 0.52

30-49 %→LR 0.43

> 50 %→LR 0.15

( J Gen Intern Med 1992 ;7:145

 

■治療

・鉄剤内服は毎日よりも隔日の方が吸収がよいかもしれない(Lancet Haematol. 2017;4(11):e524)

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