TOP私たちの診療Tips
私たちの診療Tips
当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。
低酸素脳症
・3日後に以下の2つが該当していれば100%予後不良
・無反応,または異常伸展反応
・瞳孔/角膜反射の消失
(UpToDate>Hypoxic-ischemic brain injury in adults: Evaluation and prognosis.2020/4閲覧)
潜在性脳卒中 [cryptogenic stroke]
■診断
・潜在性脳卒中は虚血性脳卒中の25-40%を占めると言われている.( UpToDate > Cryptogenic Stroke > Epidemiology and Risk Factors (2020/03参照)
■治療
・潜在性脳卒中患者の二次予防については,塞栓原不明の脳塞栓(Embolic Stroke of Undetermined Sourece)であっても,抗凝固療法が抗血小板療法と比較して優れているという証拠はない.( UpToDate > Cryptogenic stroke > Treatment > Lack of benefit with anticoagulation (2020/03参照))
頸動脈狭窄症
■診断
・50-69%狭窄に対する尤度比はエコー 4.0/0.7, CTA 3.2/0.4, MRA 4.1/0.7であり, 70-99%狭窄に対して, エコー 5.6/0.1, CTA 15.4/0.2, MRA 5.5/0.14である. (Lancet 2006 May 6;367(9521).1503)
→スクリーニングはMRA+エコーで行い, その後CTAを行うのが良いかもしれない.
・狭窄が軽度でも内膜剥離術の適応になりうる潰瘍形成の評価には, MRAのblack bloodが検査性能が非常によい[LR 23/0.08]. 頸動脈に不安定プラークがあればMRAを撮影を検討するのが良いかもしれない. (radiology 2015;274.508)
■治療
・頸動脈狭窄症のCASは90日間のDAPT内服治療と比べて有意に脳卒中,出血を増やす(NEJM.2011; 365:993)
アルツハイマー型認知症[AD]
■その他
・アルツハイマー型認知症[AD]の認知機能低下の速度は一定であることが多い. (医療と看護の質を向上させる認知症ステージアプローチ入門―早期診断、BPSDの対応から緩和ケアまで)
- EBMを実践したい方
- 「患者全体を診る」診療医師を目指している方
- 総合診療科が確立している体制の上で医師として活躍したい方
- 病院総合診療医を目指している方
- 家庭医として地域で活躍したい方
- 離島やへき地の診療所で活躍したい方