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私たちの診療Tips
当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。
肝硬変
・HBV感染による肝硬変ではChild-Pugh分類とMELDスコアによって予後予測ができる.Child-Pugh Cでは平均余命約4ヶ月,MELD 21-30点では平均余命約9ヶ月,MELD 31点以上では約1ヶ月.(Am J Gastroenterol2006;101:1516)
・肝硬変患者での鎮痛ではアセトアミノフェン は2g/日未満に限ったほうがよい(Aliment Pharmacol Ther. 2013 ;37:1132).NSAIDsは静脈瘤からの出血や腎障害,腹水増加のリスクがあり,避けたほうがよい(UpToDate>Management of pain in patients with advanced chronic liver disease or cirrhosis.2022/7/18閲覧)
・肝硬変単体でも平均38℃ほどの発熱をきたす.特徴は随伴症状がなく,全身状態がよく,頻脈や頻呼吸になりづらく,感染よりも長期間持続する.肝硬変の人の20%くらいで経験する(Clinical Infectious Diseases, 1997; 24;1135)
・高アンモニア血症でも片麻痺が起こり,脳卒中ミミックになる(Pract Neurol. 2020 Dec 11:practneurol-2020-002654)
・アルコール性肝硬変でChild-Pugh分類での5年生存率は
A:66%
B:50%
C:25%
またChildA, Bは禁酒することで予後が伸びるが,Cは予後があまり変わらないかもしれない(Liver International.2003;23:45)
- EBMを実践したい方
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