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私たちの診療Tips
当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。
副腎不全
■診断
・ACTHは,室温では血液中で不安定であり,血球および血小板の酵素によって切断され測定値が低下する.血液の採取方法と血漿の調製方法と保管方法は,測定されたACTH濃度に著しく影響する可能性がある.一般に,ACTH血液サンプルをEDTAが入った採血管に取り,血漿サンプルの遠心分離分離,凍結まで氷上に保つことを推奨する.
・正常な被験者と副腎障害の患者は,ACTH分泌増加によりストレスに迅速に反応する可能性がある.このため,血液サンプルは留置針またはカテーテルで採取する必要がある.静脈穿刺で2〜3分以上かかるサンプルの測定値が高い場合は注意して解釈する必要がある.同様に,患者が新しい環境に慣れる前の入院後の最初の夜に,睡眠後の値を取得しないことが最善である.
UpToDate>Measurement of ACTH, CRH, and other hypothalamic and pituitary peptides(2020/6閲覧)
・重症患者での副腎不全(Critical Illness Related Corticosteroid Insufficiency)
以前に相対的副腎不全と呼ばれていた.ステロイドの需要に共有が追いつかないと発症する.
診断基準は明確なものはないが,コルチゾール34μg/dl以上では可能性は低そう(通常の副腎不全のカットオフは18とされている).最終的には臨床状況とステロイドへの反応で診断する(Shock 2003;19:13),
- 5.疾患別Tips C_内分泌代謝/栄養 副腎不全
- 2020.12.02
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